(思い出)夏の出会い。

今週のお題はてなブログ フォトコンテスト 2017夏」f:id:ningen2:20170901160628j:plain
2017年8月12日、夏、
私は、母がたの実家へ帰った。
山奥の山奥、人より獣が多い場所。
まるで、そこだけ時間が止まっているような場所。
川の水は躍動し、まばゆい光を放ち、
緑は風にゆられ、その存在を優しく主張する。
灰色の世界からやって来た私は、感動し、目の前に広がる山々を写生することにした。

「おばちゃん、色鉛筆ってある?」

「こんなのしかないけど。」

でてきたのは、カンカラの色鉛筆ケース。
ケースは、上下に二分割されたデザインで、
上にはスペースシャトルが発射の煙を沸き立たせ、今飛び立とうとする写真。
下には、スペースシャトルの全体がデザインされている。
カンカラの左端に書かれた「space shuttle」の太文字は、ラメが入っており、星のようにまばゆい。
カンカラは傷だらけで、下地の銀色がみえている。これもまた光を反射し、星のきらめきのようだ。

「すごい!今こんなのないよ!逆におしゃれ!」

これを買ったのは、1990年頃だという。
デザインから、あの時代の宇宙観がみてとれる。
あの時代、私たちのみる宇宙は
「未来」「希望」「夢」がつまっていた。
今でもまだ宇宙は知らないことだらけだけど、
あの時は、本当になにもわからなかった。

もしかしたら、私が大人になって、世界を少し知ったから、そう思うのかもしれないけれど。

子供時代の私は、なにもしらず、
「未来」「希望」「夢」に溢れていた。

この場所は時間が止まっている。そう思った。

「そんなにいいなら持っててもいいよ」
とおばちゃん。

いいの?!

と言いかけた。危なかった。

「いや、置いといて」

次ここに来るとき、またこれをみて、感動したい。
だから、私のものにしないでおこう。

欲しいけど、欲しくない。
そんな不思議な思いに、私は、この夏出会った。