もし、私を食べるなら

私を食べるなら

なるべくよく噛んでほしい

まだ味があるのに、飲み込まれるのは悲しい

 

私を食べるなら

「いただきます」と言ってほしい

私の命を意識して、自分の命にしてほしい

 

私を食べるなら

幸せそうに食べてほしい

 

そうだ、これだけは守ってほしいことがある

痛くないように食べてほしい

痛いのだけは苦手なんだ

 

これらの私の思いを聞いていた怪物は、

深くうなずいてくれた

 

それから私は彼の命の一部となり、

彼の冬眠を助けている

 

いずれ私は大地に落ち、分解され、

新たな命を楽しむのさ

 

私はこれからなにに変われるのだろう