おおきなものがうごいている。

信号待ちの時間

自転車を片足で支えて、空行く雲を眺めた。

目を凝らしてみると、雲がゆっくり動いている。

周りをみても誰も空を眺めていない。

あんなに大きなものが、小さくではあるけど動いているのに誰も彼もいつものように暮らしてる。

ビルがゆっくり移動していたら、みんな驚くはずだ。でも、雲が動いても驚かない。

もしかしたら雲が動いていることに気づいているのは自分だけじゃないかと思った。

世界が自分の存在に気づかれて、喜んでいるような気がした。

そうだ!地球も動いているんだった。

私たちはその上に暮らしているのに、地球が動いていることを忘れてしまう。

きっとそういう手や頭や目を凝らさないと気付けないものが、たくさん気づかないところで動いているんだ。